《5周目》第31、32日目、お礼参り 8月11~13日
第31日目 09年8月11日(火)曇時々晴
4:30 JR栗林駅 →(7.6㎞)→6:15 84番 屋島寺 7:00→(5.4㎞)→ 8:30 85番 八栗寺 8:55→(6.5㎞)→10:30 86番 志度寺 11:00→(7㎞)→12:30 87番 長尾寺 13:05→(12.3㎞、前山お遍路サロン14:20、女体山山頂17:10)→17:50 88番 大窪寺 →18:00 民宿八十窪《合計38.8㎞》
山から、ミンミンゼミ、ツクツクホウシの鳴き声。
昼下がり。
気温はぐんぐん上がり、強い日差しが降り注ぐ。
熱さで、空気が波のように揺らいでいる。
止まってしまったような時間。足がスローモーションのように前へ進む。
女体山が近づくにつれ、山の中から、クマゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ。
山道を少し登り、へたばる。草むらで休んでは登り、またへたばる。その繰り返し。
前の日の雨をたっぷり吸い込んだ山のあちこちから、湧き水が溢れ出している。
手ですくい、頭からかぶり、顔と首すじを冷やし、腕を濡らし、飲む。
何度も繰り返す。
山頂の登り口で疲れ果て、どっかりと腰を落とした。
周りは、木々の緑一色。
傾いた日が山肌を照らしている。
ほおに触れるそよ風。
渓流のせせらぎ。
緑の中から、ツクツクホウシ、ミンミンゼミ。
周りを飛び回っていたシジミチョウが手に止まった。
自然としか出合わない山登り。
ようやく山頂へ。
やれやれ…
ひと息入れて、大窪寺へ。
招神歌と観普賢菩薩行法のコトバを大声で唱えながら、延々と続く木の階段を駆け下りていく。
宿には結願した人々。皆、会社勤めの方。
愛知の方は、あす高野山へ。
千葉の2人組は、あす一番霊山寺へお礼参りへ。
結願、お疲れさまでした。
第32日目 09年8月12日(水)晴のち曇一時夕立
6:30 民宿八十窪 →6:35 88番 大窪寺 7:00→(24.2㎞、落合橋10:20)→14:10 別格20番 大滝寺 14:45→(16㎞)→ 18:20 ビジネスホテル稲田苑《合計40.2㎞》
青空に、ぽつりと薄い雲。
朝一番で大窪寺を参拝し88カ所を結願した。
そして大滝寺へ。今日も山登り。
前夜、宿の女将さんから、地図に載っていない尾根道があると聞かされた。
長谷のパーマ屋が知っている。
昨日の男性客から無事登ったと電話がありましたよ。
そのパーマ屋らしき店は本日休業。結局、塩江温泉へ回る。
じりじりと照り付ける日差し。
登ってはすぐにへばり、何度も休む。
時折、道沿いの渓流から吹き上がる冷気がここちよい。
やがて、空はみるみる暗雲に覆われ激しい夕立に。
大粒の雨は夏恒例のシャワー。
夕立が去った後、まもなく大滝寺へ。
納経後、住職に山の遍路道のことを聞いてみる。
尾根道? 昔は使ってたけど、今はないよ。
昨日、男が登ってこなかったかって? そんな人はいなかったな。女房が相手をしたのかな?
遍路マップの山道も、前に迷った人がいて、荷物を置いてはい上がってきました。
ほかの女性は、朝、納経してその道を下りていったけれど、迷って夕方戻ってきた。結局、車で麓まで下ろしてあげました。
うちでは、問い合わせがあったら車の道で来てくださいと言っています。
はあ、そうですか。
きっと、うまく遍路道を登ってきた人もいることだろう。
が、とりあえず、車の道が無難らしい。
気が付くと、あたりはすっかり涼しくなっていた。
2度目の108つ結願。またまた108コの煩悩が取れたと喜ぶ。
脇町へテクテクと下っていく。
お礼参り 09年8月13日(木)晴時々曇時々にわか雨
5:10 ビジネスホテル稲田苑→(35.4㎞、切幡寺下8:30、安楽寺11:00)→14:45 1番霊山寺 15:30→JR板東駅《合計35.4㎞》 〈往路、JAL、復路、徳島バス〉
が、やがて、にわか雨の繰り返し。
岡上神社のクスノキの下で休んでいると、再び大粒の雨。
なかなか止まず、そのまま雨宿り。
樹齢700年。幅27㍍×37㍍、高さ35㍍。いつ見ても惚れ惚れとする巨木である。
天然の番傘。
樹幹の葉っぱが大雨を受け止めてくれる。
葉っぱの間から、ポタポタと雨の滴。
神社の山から、さわやかな風が吹き下りてくる。
再び、お礼参りの道を行く。
途中、竹の背負いかごを背負った学生風遍路とすれ違う。
団扇で顔を扇ぎ、サンダルを引きずりながら歩いている。
お気を付けて。
夫婦か恋人らしきペアの遍路ともすれ違う。
2人とも白衣を着、輪袈裟を付けた正装。
が、男は、ランニングしながら前を走っていく。
女は、ロードバイク風自転車に乗り、コーチのように後を付いていく。
大丈夫か?
1番霊山寺に近づいてきた。
人生は遍路なり。
5周の遍路を回らせてもらった。
自分を証として、この感動と喜びを伝えたい。
信ずる心を伝えたいと強く思う。
空が明るくなった。
雲の切れ間から、青空が見えてきた。
お礼参りの後、徳島駅へ。
阿波踊りの季節。駅前一帯は演舞場となり、多数の踊りグループが次から次へと踊りを繰り出していく。
たくさんの屋台。大勢の観客でにぎわっている。
夏の夜の喧噪は、いつまでも続いた。
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